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ハウステンボスに機構活用案(日本経済新聞2010/02/02)

企業再生

ハウステンボスに機構活用案
透明性危うくする国交相発言
 テーマパークのハウステンボス(長崎県佐世保市)の再建を巡り、前原誠司国土交通相が1月30日に「企業再生支援機構の活用も含めて検討する」と発言したことが波紋を広げている。
 ハウステンボスは2003年に会社更生法の適用を申請して再建中だ。旅行会社エイチ・アイ・エス(HIS)が経営支援に意欲をみせたが、施設の修繕費の負担を巡って議論が立ち往生。3月末には資金繰りが苦しくなる可能性もある。
 国交相発言は長崎県を視察中のもの。朝長則男・佐世保市長の陳情を受け修繕費などの資金の出し手として支援機構に期待を寄せた発言とみられる。地元・九州と関係の深い民主党議員が働き掛けたとの見方もある。
 ただハウステンボスは1992年の開業以来、17年連続で営業赤字を計上しており、公的資金による支援はリスクを伴う。前原発言は資産査定など支援機構との事前調整を始める前段階のもので「機構の自主判断をゆがめかねない」(政府関係者)との困惑も広がる。
 支援機構は不振企業の“駆け込み寺”になりやすい。政治的な圧力を排除するため、わざわざ独立した第三者委員会を設け「3年以内に再生できるかどうか」といった条件と照らし合わせて支援の可否を判断している。
 機構は公的資金を扱うだけに支援の透明性が生命線となる。支援決定した日航では法的整理を併用した。支援を検討しているPHS最大手ウィルコムは前期90億円の営業黒字を計上しており「有用な経営資源がある」(機構幹部)とみる。
 HISの沢田秀雄会長は2日に支援見送りを発表する予定だったが、ひとまず取り消し、機構活用が可能なのかハウステンボス管財人に確認してもらうという。ただ、その場合でも厳密な査定が再生のカギになる。政治の要請で甘い計画になれば、将来にツケを残しかねない。

2010年02月02日