昨年度の監査、9事務所に「重大な疑念」(日経新聞2007/07/07)
公認会計士の職業倫理
会計士協が公表
日本公認会計士協会は六日、監査法人や個人会計事務所の監査手続きが適切かどうかを検査する二〇〇六年度の「品質管理レビュー」の結果を公表した。九事務所について「重大な疑念がある」と指摘。これらの事務所に改善を求めるとともに、具体的な調査に入り、懲戒処分などを検討する。
同レビューは毎年実施し、結果を金融庁の公認会計士・監査審査会に報告している。今回調査の対象となったのは百三十七事務所。重大な疑念があった九事務所のうち上場企業を監査する事務所は二事務所だった。
貸し倒れの懸念がある債権の回収可能性が妥当かどうかの監査手続きに問題があったとしている。
上場企業を監査する事務所に対する検査結果では「会計上の見積もり」や「監査意見表明の審査機能」などの項目で改善勧告の件数割合が減少しており「全体として上場企業を監査する事務所では改善が進んできている」(増田宏一会長)という。
2007年07月07日