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東証1部、配当利回り急上昇1.62%(日経新聞2008/01/05)

その他

配当利回り急上昇1.62%
東証1部、長期金利との「逆転」鮮明
 東京証券取引所第一部に上場する企業の配当利回りが四日、一・六二%に急上昇し、昨年十一月の一・五六%を上回り昨年来の最高を更新した。配当利回りは予想年間配当金を株価で割って計算する運用利回りで、株式相場の急落を反映した。配当利回りが長期金利を上回る「逆転現象」が鮮明になり、利回りの高さに着目する投資家が増えるとの観測もある。
株式相場急落を反映
 東証一部の配当利回りは一・六二%と二〇〇七年末に比べ〇・〇七ポイント高になった。一方、長期金利の代表的な指標である新発十年物国債利回りは一・四六五%まで低下。両利回りの格差は〇・一五五ポイントに拡大し、昨年来で最大になった。
 日本経済新聞社の集計では、上場企業の〇八年三月期の配当総額は前期比一二%増の約五兆五千六百億円になる見通し。上場企業の持続的な収益拡大を受けて、豊富な現預金を増配や自社株買いに振り向ける企業が増えている。
 配当が増える一方で、日本株は軟調なため、配当利回りが上昇している。株式は値下がりするリスクがある半面、値上がりや増配を期待できるため、配当利回りは、安全性が高い国債の利回り(長期金利)よりも低くなるのが一般的だ。しかし、昨年十一月からは配当利回りが長期金利を上回る「逆転現象」がしばしば起きている。
 日経平均採用銘柄の配当利回りをランキングしたところ、自動車や医薬品など株主配分の強化に動く企業が並んだ。首位は三・五八%の日産自動車。年間配当は六円増の四十円とする予定だ。為替の円高・ドル安や米景気の減速懸念で株価が下げているため、配当利回りの上昇が目立つ。
 二位のエーザイは今期に最高益を見込むなど業績は好調。ただ、主力薬の特許切れに伴う中長期の成長への懸念もあり株価は下落基調が続いており、配当利回りは三%を超えた。
 このほか、海運など業績が好調にもかかわらず、直近の運賃市況の反落で株価の下げ幅が大きい業種も上位に入った。
 外部環境が不透明なため、当面は株式相場も不安定な値動きが続くとの見方は多い。野村証券の藤田貴一ストラテジストは「株価の値ごろ感から、配当を受ける権利が確定する三月期末に向けて徐々に高利回り銘柄に個人などの買いが入る」と指摘する。

日経平均採用銘柄の予想配当利回りランキング(%)      
1  日産自    3.58
2  エーザイ    3.05
3  昭和シェル    2.99
4  古河機金    2.94
5  住友大阪    2.91
6  郵 船    2.88
7  三井金    2.85
8  日化薬    2.80
9  新光    2.70
9  カシオ    2.70
11  丸井G    2.68
12  NTTドコモ    2.66
13  武 田    2.65
14  日軽金    2.64
15  北越紙    2.62
16  DOWA    2.61
17  トレンド    2.59
18  大和    2.50
19  川崎汽    2.45
20  日本紙    2.44
21  スカパーJ    2.43
21  野村    2.43
23  トヨタ    2.42
24  住友商    2.41
25  関西電    2.40
26  住友信    2.38
26  ホンダ    2.38
28  東 電    2.37
28  新日鉱HD    2.37
30  東合成    2.33

2008年01月05日