米投資会社、「ドミノ・ピザ」を買収(日本経済新聞2010/01/26)
企業再生
米投資会社、「ドミノ・ピザ」を買収
60億円、ダスキンなどから
米投資ファンドのベインキャピタルは25日、宅配ピザ店チェーン3位の「ドミノ・ピザ」を日本で運営するヒガ・インダストリーズ(東京・千代田、ヒガ・アーネスト・マツオ社長)を買収すると発表した。筆頭株主で44%出資するダスキンや、12%保有する創業者のヒガ社長らから全株を2月1日付で取得する。買収金額は60億円。ダスキンは他の事業との相乗効果がないと判断、保有株を売却する。
ベインキャピタルは米国のドミノ・ピザの全株式を1998年に取得。経営陣を送り込み、2004年に同社をニューヨーク証券取引所に上場した実績がある。今回は保有株の受け皿を探していたヒガ社長がベインに買収を持ちかけたのがきっかけという。
ヒガ氏は2月1日付で社長を退任する予定で、その後はベイン側が社長を含めた新経営陣を派遣する。ベインはドミノ・ピザが店舗を展開していない中京地区などに出店していく計画で、同ファンドが現在約30%を保有する米ドミノ社との連携も検討する。
ヒガ・インダストリーズは1985年にピザ事業に参入。現在は179店を運営し、フォーシーズ(東京・港)が展開する「ピザーラ」、日本ケンタッキー・フライド・チキンが運営する「ピザハット」に次ぐ業界3位。09年3月期の売上高は172億円、営業利益は5億円。
ベインキャピタルは米コンサルティング会社のベイン・アンド・カンパニーの元幹部が1984年に設立し、世界で現在600億ドルの資産を運用する米大手ファンド。
2010年01月26日